【客車工作】〒は「逓信」のテ。

毎度ご愛読ありがとうございます、商品管理部の加藤デス。

先日のマニ36に続いて客車キットから「スユ42形」を取り上げてみようと思います。

▲スユ42形というのは、1953~54年頃に16両が製造された郵便車。グリーンマックスのキットのプロトタイプは最終製造グループで、明り取り窓などがHゴム支持になったもの。主要幹線で使用されていたようです。

※連休中はグリーンマックス本社および修理係は休業いたしております。電話でのお問い合わせには応じられませんのでご了承下さい。

今の時代ではマニアックな車両ともいえるかもしれません。なんせ16両しかなかったうちの後期型の何両かだけですからねぇ…

今回はアタシの作例をメインに、加工例などもご紹介いたしましょう。

▲いつものことですが、アタシの個人的な作例なのであれこれ加工しています。

とりあえず実車の車両自体がとても少数派なので再現する番号なども自ずと決まってしまいます。なお、作例はスユ42 2015とし、新潟に所属していた個体としました。

▲逆側。新潟所属は急行「天の川」が20系になる前身の編成に組み込まれていたようです。また、スユ42は79年に全車が廃車になっています。

▲側面の明り取り窓はキットの状態ではHゴムのモールドのみなのですが、やっぱり開いてないのは開けなきゃ!ということでピンバイスとデザインナイフで頑張って全部開けてしまいました。繊細なところなのでよほど根気がないとしんどいです(´▲`)

なお、側面窓の下半分が曇りガラスになっているところについてですが、手っ取り早く表現するには「メンディングテープ」を貼ってしまうのが一番。もっといい方法はあると思いますけど…

▲テールランプは片側の妻面にのみあります。好みでクリアレンズ化しています。

郵便マークの貼り付けについてですが、まずキット付属の格子ガラスを説明書通りに車体裏から取り付け、郵便マークの印刷された塩ビガラスだけ車体窓の寸法に切り出して表側から両面テープで貼り付けています。

▲この丸で囲った部分、「排塵用送風機」というものですが、キットにはこんなパーツは収録されていません。ないものは作っちゃえ!ということで頑張ってスクラッチします。

作り方ですが、用意するものはt0.3㎜程度のプラ板と3㎜プラ角棒とランナー。

まず角棒をライターで炙って90度ほど曲げます。車体に接合する部分は平面で、横に伸びるにつれて円筒状に丸くします。先端にそれより太くなるようにランナーの切れ端を接着します。床板から保持するためのステーをプラ板の切れ端を使って再現します。ほとんど目分量で行っていまして(正確には某メーカーのオユ10の床下機器を参考に…)、それっぽく再現しています。ということもあって、ほかに作ったオユ10なんかも同じように自作して取り付けたりしています。腕に自信がある方はチャレンジしてみてくださいネ。

▲発売中のキットは定番の未塗装キットと、

▲着色済みキットがあります。キットの内容は基本的に未塗装キットと同じです。郵便車には「〒マーク」の印刷されたガラス窓パーツも付属します。

もっとも、Hゴムや明り取り窓に色が入っていませんので、画像のような状態の仕上がりとなります。色差ししてあげると引き立ちます。

▲客車の場合は別売りの台車と車両マークが必要となります。お求めになる際は吊り下げパッケージのラベル面に記された該当製品をご確認下さい。

※所属表記はガレージパーツのメーカーから発売しているものがあります。例えばレボリューションファクトリー製は個人的におすすめです。

 

◆カラーレシピ

未塗装キットの場合を前提として、ボディはNo.2のぶどう色2号、床下はNo.10。屋根の色は好みがわかれるのですが、アタシの場合は適当に調色していまして、今回はNo.9にレッドブラウンを混ぜ、フラットベースでツヤを消しました。ベンチレーターはNo.9としていますが、実車資料の少ないものなので本当にこれが正解かは今もって定かではありません。その点はあしからず。

着色済みキットでは特に塗装は必要ないのですが、HゴムはNo.14がおすすめ。

それと定番ですが、トイレ窓はt0.3㎜のプラ板を使ています。塗るより楽でいいと思いますよ。

 

No.143 スユ42形…¥1,000-(税抜価格)
No.11008 着色済み スユ42形(茶色)…¥1,200-(税抜価格)

 

デハ!

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