☆☆☆どんな工具を使っていますか?

本社・商品企画部の牛久保です。
今回は、「グリーンマックス本社で使用している工具」を紹介します。

 

 

▲写真は2両用ケース(ビデオケース)に収納している工具一式

 

グリーンマックスの本社では「キット組立・塗装」といった重い(?)工作しませんが、「完成品への付属パーツ取り付け、ステッカー・車両マークの切り出し・貼り付け」といった作業は日常よく行っています。つまり完成品主体のユーザーが行う作業が頻繁にあるわけです。そこで今回はどんな工具を使っているか紹介します。

▲ニッパー(プラスチック用)/
完成品の付属パーツは小さなパーツが多いため、ランナーからの切り出しがしやすい「ゲート(カット)用ニッパー」がお勧めです。刃が薄く切れ味が良いためパーツを変形させることなくカットできます。また、ゲート(ランナーとパーツをつないでいる部分)のカット後の切り口がきれいなので、後工程のヤスリがけも最少で済みます。

※プラスチック用ニッパーでエッチングパーツ、金属線・板を切ると刃がこぼれてきれなくなります。金属の切断には「金属用ニッパー」を使用しましょう。

 

 

▲カッターナイフ

▲デザインナイフ

ゲートをカットした後の仕上げや、ステッカーの切り出しなど多方面で使用するのがカッターナイフとデザインナイフです。使い分けがあいまいな方もいると思いますが、直線のカットには直進性の良いカッターナイフ、曲線のカットとパーツ表面の切削作業には小回りの利くデザインナイフと覚えておきましょう。さらにデザインナイフの場合は切りたい場所に刃を当てて「押すように切る」ことも可能なので、行先表示部を切り出すのに適しています。

▲ヤスリ/

 


▲サンドペーパー(紙やすり)を割り箸や、スチレンボードに貼ったもの。

市販されている小型のヤスリセットは見た目以上にヤスリの目が粗いため、「削る」ことはできても「平滑に仕上げる」ことはできません。そこで、よりヤスリ目が細かい「サンドペーパー(紙やすり)」を使用します。手短にある割り箸や、粘着材付きのスチレンボードなどにサンドペーパーを貼るときちんと平面が出るためパーツの仕上げに最適です。ヤスリの番手としては600(#600)~1000番(#1000)位が良いと思います。

 

▲ピンセット/

指先ではつまめないほどの小さなパーツや薄いパーツをつかむのに使うピンセットは必需品です。
Nゲージでは微小なパーツや、小さく切り出したステッカーを頻繁に扱うため、ピンセットの先端がキチンと「揃っている」ことが必要です。また安価なピンセットは薄い板材のため、しなりやすくパーツを弾き飛ばすことになるため厚手の板材のピンセットをお勧めします。

 

▲定規/
寸法を測ったり、カッターと組み合わせて直線を切り出すために使用します。プラ製の定規だとカッターを沿わせてカットする際に刃が定規に食い込み、最悪定規の上を通って手を切ることがありますので、ステンレス製の定規を推奨します。

▲ピンバイス、ドリル刃
小径の穴を開ける際に使用する工具です。各径のドリル刃と、ドリル刃を保持するためのピンバイスを組み合わせて使用します。
ほとんどの完成品の場合、付属パーツ取付用の穴が設定されていますが、キットの場合、パーツを選択して取り付けることが多いのでΦ0.4~1.0mm位が良く使用します。また、ベンチレーターやクーラーなどの大きなパーツはΦ2.0~2.6mmの穴開けが必要となります。

大型のピンバイスはドリル刃の適用サイズがΦ0.2~3.2mm位と広いため、最初の1本として購入される方が多いのですが、ピンバイス自体の重量があるため細くて折れやすいΦ0.2~0.5mm位のドリル刃は扱いにくいと思います。小径ドリル刃用の細いピンバイスを用意するとよいでしょう。

▲接着剤
完成品のパーツ取り付けが多いため、接着し直しができて失敗が少ない「ゴム系接着剤(クリヤー)」をメインで使っています。ちなみに瞬間接着剤だと接着部周辺が硬化時に発生するガスで白化するために塗装面、ガラス面にダメージを与えてしまいます。また、流し込みタイプなどの溶剤系の接着剤では周囲を溶かしたり、持った指を伝って接着剤が表面に流れて塗装面を溶かす恐れがあります。また瞬間接着剤、溶剤系接着剤では接着できない軟質材料のPOMでもゴム系接着剤ならば粘着力で固定できます。

 

▲バーニシャー(転写ペン)
転写式の車両マーク(インスタントレタリング:通称「インレタ」)を転写する際に使用する道具です。先端が細い方ではなくヘラ状の方を使い、ゴシゴシ「こする」のではなく「圧着する」ように押し付けてゆっくり「さする」ようにし、転写したいイメージ全体に力がかかるようにします。
細かい文字を部分的に転写する場合は、爪楊枝を使っても良いでしょう。

 

 

※もっといろいろな工具を見たい、知りたい、使いたいという方は、発売中のこちらの本が参考になります。

 

▲2020/2/21発売のRM MODELS (2020-4月号・296号)表紙

☆特集/「MODELING TOOLS 2020」と題して、鉄道模型工作に有用な「切る」「削る」「穴あけ」をはじめとする目的別の工具と使用方法が多数掲載されています。たいへん参考になりますので一読をお勧めします。

☆精度が高く使いやすい工具は、作業もはかどり失敗も少なくなります。少しづつでよいので今回紹介した工具を買い揃えてはいかがですか?

 

 

 

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